2009年4月6日月曜日

制服


太郎は高校時代から私服が許されていたから
あまり感じないだろうけど
香名子は私学でもあったし、
学校が身だしなみもうるさくその反動で、
制服に抵抗があったことだと思う。

実は、お父さんの時代から
身だしなみや規律にうるさい学校だった。
特別進学クラスに居たので別棟だった分
普通の生徒より自由だったのに
服装の自由化を求めて学校ににらまれたりしていた。

大学に入って、
あらゆる意味で主体性に任される環境に身を置いてみて
制服のありがたさが初めてわかった。
何を着て行くかなんぞは、
人生の大事でも何でもないのにおしゃれまで行かなくとも、
それに多少なりとも神経を使わねばならないのは、
どうしようもなく面倒で非生産的に思われたのだ。

後で知った事だが、
アインシュタインは、その煩わしさから解放されるために、
同じ服を何着も持って居たそうだ。
季節毎に二種類しか持って居なければ、
どっちにするかの決定だけで済むし、
ひとつしかなければ、決定の必要がない。
確実に、そのために浪費される時間がうくわけだし、
脳がそのために使われる事がないので、
その分リソースが解放される。

女だからって、おしゃれにうつつを抜かす必要はない。
それも含めて香名子の自由だ。


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